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適用先 openSUSE Leap 15.7

パート III カーネル監視 Edit source

4 SystemTap: システムデータのフィルタリングと分析

SystemTap は、稼働中の Linux システムで動作状況を調査するためのコマンドラインインターフェイスとスクリプト言語を提供する仕組みです。特にカーネルの動作状況を詳細に収集することができます。 SystemTap のスクリプトは SystemTap スクリプト言語で記述され、これを C 言語のカーネルモジュールにコンパイルして、カーネル内に挿入します。スクリプトはデータを抽出するだけでなく、フィルタや要約を行うこともできるため、複雑な性能問題や機能面の問題を分析することができるようになっています。また、 SystemTap では netstat , ps , top , iostat…

5 カーネルプローブ

カーネルプローブは Linux カーネルのデバッグや性能に関する情報を収集するためのツール集です。開発者やシステム管理者は、これらを利用してカーネルのデバッグを行ったり、システムにおける性能のボトルネックを発見したりすることができます。また、収集したデータをシステムの性能改善のために使用することもできます。

6 Perf を利用したハードウエアベースの監視

Perf はプロセッサに搭載された性能監視ユニット (PMU) にアクセスするためのインターフェイスで、ページフォルトなどのソフトウエア全てを記録し、表示することができます。また、システム全体やスレッド単位、そして KVM の仮想化ゲストの監視にも対応しています。

7 OProfile: システム全体に対するプロファイラ

OProfile は動的なプログラム分析のためのプロファイラです。動作中のプログラムに対する振る舞いを調査して、情報を収集します。この情報は表示することができるため、さらなる最適化のためのヒントとすることができます。

OProfile を使用するにあたって、再コンパイルやラッパーライブラリの使用は必要ありません。カーネルに適用すべきパッチもありません。負荷とサンプリング周期にもよりますが、アプリケーションをプロファイルしている間、少しだけオーバーヘッドが現れます。

8 ダイナミックデバッグ: カーネルのデバッグメッセージの調整

ダイナミックデバッグは Linux カーネル内に用意されているパワフルなデバッグ機能で、カーネルの再コンパイルやシステムの再起動を実施することなく、動的にデバッグメッセージの有効化や無効化を実施できる仕組みです。

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