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適用先 openSUSE Leap 15.7

1 テキストモードでの YaST Edit source

ncurses ベースの擬似端末型 YaST インターフェイスは主に、 X サーバを動作させないサーバ用途でのシステム管理の際に使用します。このテキストモードでは、通常の GUI と比較すると、いくつかの利点があります。テキストモードではキーボードのみを利用してインターフェイスを利用することができるほか、全てのインターフェイス要素に対してキーボードショートカットを使用することができます。またリソースはそれほど消費しない軽量型の構造であり、新しいハードウエアではより高速に動作するようになっています。また SSH 経由で接続して ncurses ベースの YaST を利用することもできますので、遠隔作業にも便利です。ただし、 YaST を動作させるのに必要な端末エミュレータの最小サイズは、 80x25 文字 (英数字) であることに注意してください。

テキストモードでの YaST のメインウインドウ
図 1.1: テキストモードでの YaST のメインウインドウ

YaST の ncurses 版を起動するには、端末を開いて sudo yast2 と入力して実行します。あとは <Tab> キーと矢印キーを利用してメニュー項目やフィールド、ボタンなどを選択していきます。 YaST 内での全てのメニュー項目とボタンは、対応するファンクションキーやキーボードショートカットでも選択することができます。たとえば現在の操作をキャンセルしたい場合は F9 を、変更点を確定させるには F10 を押します。 YaST の ncurses ベースのインターフェイスでは、それぞれのラベル内にハイライト表示された文字がありますが、これがショートカットとして設定されている文字を表します。たとえば 終了 (Q) というボタンの場合、 Q という文字がハイライト表示されていますので、 AltAlt+Q でそれを押すことができます。

ヒント
ヒント: YaST ダイアログの再表示について

YaST ダイアログの表示がおかしくなってしまったような場合 (たとえば端末ウインドウのサイズを変更した場合など) は、 CtrlL を押してください。これで画面が再表示されて表示が見えるようになります。

1.1 モジュール内の移動 Edit source

下記に示す YaST モジュールの操作方法の説明は、全てのファンクションキーと Alt キーの組み合わせが動作し、他のグローバル機能などに割り当てられていない前提で記述しています。よくある例外については、 1.3項 「キーの組み合わせに対する制限」 をお読みください。

ボタンや選択リスト間での移動

ボタンや選択リストを含むフレーム間での移動には、 <Tab> を使用します。逆順で移動したい場合は、 Alt<Tab> もしくは Shift<Tab> の組み合わせをお使いください。

選択リスト内での移動

選択リストを含むフレームを選択していて、個別の要素間を移動したい場合は、 を使用します。要素が枠内に入りきっていない場合は、 Shift または Shift を押すことで、それぞれ左右にスクロールすることができます。矢印キーでは選択が他のフレームに移動してしまうような場合は、 CtrlECtrlA を使用することもできます。

ボタン/ラジオボタン/チェックボックスでの作業

空の四角形が描かれたボタン (チェックボックス) や空の括弧が描かれたボタン (ラジオボタン) を選択するには、 Space または Enter を押します。それ以外にも、ラジオボタンやチェックボックスは Altハイライト表示された文字 を押しても選択することができます。この場合は、 Enter を押す必要はありません。また、 <Tab> で項目間を移動して Enter を押すと、選択したアクションの実行や関連するメニュー項目の表示などを行うことができます。

ファンクションキー

ファンクションキー ( F1 ... F12 ) は、様々なボタンに対する素早いアクセス機能を提供するものです。利用可能なファンクションキーの組み合わせ ( FX ) は、 YaST 画面の最下部に表示されます。 YaST のモジュールによって様々なボタン ( 詳細 , 情報 , 追加 , 削除 など) が用意されていることから、ファンクションキーの割り当てもモジュールごとに異なります。一般的には F10了解 , OK , 次へ , 完了 のいずれかに割り当てられています。また F1 を押すと、 YaST のヘルプにアクセスすることができます。

ナビゲーションツリーの使用

いくつかの YaST モジュールでは、ウインドウの左側でツリー構造を表示して、右側にそれぞれの設定ダイアログを選択するナビゲーションツリー形式のものがあります。このツリー表示では、矢印 (カーソル) キー ( および ) を利用して選択し、ツリーの内容を開くには Space を押してください。なお、 ncurses モードでは、選択したダイアログを開くには、 Enter を押さなければならないことに注意してください。これは再描画に伴う時間消費を削減するためのもので、敢えて実装している仕組みです。

ソフトウエアインストールモジュールでのソフトウエアのインストール

左側のフィルタを利用して、表示されるパッケージ数を制限することができます。インストール済みのパッケージには i という文字が現れます。パッケージの状態を変更するには、 Space もしくは Enter を押してください。それ以外にも、 アクション メニューから必要な状態変更 (インストール/削除/更新/禁止/ロック (施錠)) を行うこともできます。

ソフトウエアインストールモジュール
図 1.2: ソフトウエアインストールモジュール

1.2 高度なキーの組み合わせ Edit source

ncurses モードでの YaST では、キー入力の組み合わせで高度な操作を行うことができます。

ShiftF1

高度なホットキーの一覧を表示します。

ShiftF4

色スキーマを変更します。

CtrlQ

アプリケーションを終了します。

CtrlL

画面を再表示します。

CtrlD F1

高度なホットキーの一覧を表示します。

CtrlD ShiftD

ダイアログをスクリーンショットとしてログファイルに保存します。

CtrlD ShiftY

YDialogSpy を開いてウイジェットの階層構造を確認します。

1.3 キーの組み合わせに対する制限 Edit source

お使いのウインドウマネージャがグローバルショートカットとして Alt の組み合わせを使用するような場合、 YaST での Alt の操作が動作しない場合があります。また、端末側でも AltShift が占有されてしまうことがあります。

AltEsc への置き換えについて

Alt を押すショートカットの場合、 AltEsc に置き換えて実行することができます。たとえば AltHEscH に置き換えることができます。この場合、 Esc を押してから、 その後に H を押します。

前後に進む操作についても、 CtrlFCtrlB に置き換えることができます。

AltShift の組み合わせがウインドウマネージャや端末側に占有されてしまっている場合は、 CtrlF (前) および CtrlB (後ろ) を代替として使用することができます。

ファンクションキーの制限について

ファンクションキー ( F1 ... F12 ) を利用して様々な機能にアクセスすることもできます。ただし、端末側で特定のファンクションキーが占有されてしまっていて、 YaST 側で利用できない場合があります。しかしながら、 Alt の組み合わせやファンクションキーは、テキストコンソールであれば全て利用することができます。

1.4 YaST コマンドラインオプション Edit source

YaST はテキストモードのインターフェイスだけでなく、コマンドラインインターフェイスも用意しています。 YaST のコマンドラインオプションの一覧を取得するには、下記のように入力して実行します:

> sudo yast -h

1.4.1 コマンドラインからのパッケージのインストール Edit source

パッケージ名がわかっていて、かつ有効なリポジトリからそのパッケージが提供されている場合は、コマンドラインオプション -i を指定して、パッケージをインストールすることができます:

> sudo yast -i パッケージ名

もしくは、下記のように実行してもかまいません:

> sudo yast --install -i パッケージ名

パッケージ名 には単一のパッケージ名を指定します (例: gvim) 。この際、依存関係で確認できたパッケージも自動的にインストールすることができます。また、 RPM パッケージのフルパスを指定することもできます。この場合は、依存関係の確認は行わずにインストールします。

YaST では、コマンドラインによるソフトウエア管理機能は基本的なものしか提供されていません。より高度なパッケージ管理作業を行いたい場合は、 zypper をお使いください。 zypper に関する詳細は 2.1項 「zypper の使用」 で説明しています。

1.4.2 個別のモジュールでの作業 Edit source

時間の節約のため、 YaST では個別のモジュールを直接起動することもできます。モジュールを指定するには、下記のように実行します:

> sudo yast モジュール名

お使いのシステムで利用可能な全てのモジュールを一覧表示するには、 yast -l もしくは yast --list のように実行します。

1.4.3 YaST モジュールでのコマンドラインパラメータ Edit source

YaST の機能をスクリプト内から使用できるようにする目的で、 YaST にはモジュールごとにコマンドラインサポートが提供されています。ただし、全てのモジュールがコマンドラインに対応しているわけではありません。モジュールで利用可能なオプションを一覧表示するには、下記のように入力して実行します:

> sudo yast モジュール名 help

モジュールがコマンドラインに対応していない場合は、下記のように表示されます:

この YaST モジュールは、コマンドラインインターフェイスには対応していません。

下記には、コマンドラインに対応している全ての YaST モジュールに関する説明が書かれています。また、利用可能な全てのコマンドとオプションについて、簡潔な説明も書いてあります。

1.4.3.1 一般的な YaST モジュールのコマンド Edit source

全ての YaST モジュールに対して、下記のコマンドが用意されています:

help

モジュール側で対応しているコマンドと、その説明の一覧を表示します:

> sudo yast lan help
longhelp

help と同じですが、各コマンドのオプションに関する詳細と説明が追加されます:

> sudo yast lan longhelp
xmlhelp

longhelp と同じですが、出力が XML 文書として構造化されます。ファイルに出力して使用します:

> sudo yast lan xmlhelp xmlfile=/tmp/yast_lan.xml
interactive

対話 モードに入ります。これにより、いちいち sudo yast 等と前置きすることなく、モジュールのコマンドを直接 (sudo yast ... 無しで) 実行できるようになります。対話モードを終了するには exit と入力してください。

1.4.3.2 yast add-on Edit source

指定したパスから新しいアドオン製品を追加します:

 > sudo yast add-on http://server.name/directory/Lang-AddOn-CD1/

ソースパスの指定には、 http:// ftp:// nfs:// disk:// cd:// dvd:// などのプロトコルを指定することができます。

1.4.3.3 yast audit-laf Edit source

Linux 監査 (Audit) フレームワークの設定を行うことができます。詳しくは パートVI「Linux 監査フレームワーク」 をお読みください。 yast audit-laf では、下記のコマンドに対応しています:

set

オプションを設定するには、下記のように実行します:

> sudo yast audit-laf set log_file=/tmp/audit.log

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast audit-laf set help と入力して実行します。

show

オプションの設定値を表示するには、下記のように実行します:

> sudo yast audit-laf show diskspace
space_left: 75
space_left_action: SYSLOG
admin_space_left: 50
admin_space_left_action: SUSPEND
action_mail_acct: root
disk_full_action: SUSPEND
disk_error_action: SUSPEND

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast audit-laf show help と入力して実行します。

1.4.3.4 yast dhcp-server Edit source

DHCP サーバの管理と設定を行います。 yast dhcp-server では、下記のコマンドに対応しています:

disable

DHCP サーバサービスを無効化します。

enable

DHCP サーバサービスを有効化します。

host

個別のホストに対して設定を行います。

interface

どのネットワークインターフェイスでサービスを提供するのかを指定します:

> sudo yast dhcp-server interface current
選択したインターフェイス: eth0
その他のインターフェイス: bond0, pbu, eth1

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast dhcp-server interface help と入力して実行します。

options

グローバルな DHCP オプションを管理します。全てのオプションの一覧を取得するには、 yast dhcp-server options help と入力して実行します。

status

DHCP サービスの状態を表示します。

subnet

DHCP サブネットのオプションを管理します。全てのオプションの一覧を取得するには、 yast dhcp-server subnet help と入力して実行します。

1.4.3.5 yast dns-server Edit source

DNS サーバの設定を行います。 yast dns-server では、下記のコマンドに対応しています:

acls

アクセス制御リストの設定を表示します:

 > sudo yast dns-server acls show
 ACL:
 -----
  名前         種類    値
  ----------------------------
  any        事前定義
  localips   事前定義
  localnets  事前定義
  none       事前定義
dnsrecord

ゾーンのレコードを設定します:

> sudo yast dnsrecord add zone=example.org query=office.example.org type=NS value=ns3

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast dns-server dnsrecord help と入力して実行します。

forwarders

DNS フォワーダの設定を行います:

> sudo yast dns-server forwarders add ip=10.0.0.100
> sudo yast dns-server forwarders show
[...]
フォワーダ IP
------------
10.0.0.100

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast dns-server forwarders help と入力して実行します。

host

A レコードと対応する PTR レコードを一括で処理します:

> sudo yast dns-server host show zone=example.org

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast dns-server host help と入力して実行します。

logging

ログ関連の設定を行います:

> sudo yast dns-server logging set updates=no transfers=yes

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast dns-server logging help と入力して実行します。

mailserver

ゾーンのメールサーバを設定します:

> sudo yast dns-server mailserver add zone=example.org mx=mx1 priority=100

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast dns-server mailserver help と入力して実行します。

nameserver

ゾーンのネームサーバを設定します:

> sudo yast dns-server nameserver add zone=example.com ns=ns1

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast dns-server nameserver help と入力して実行します。

soa

start of authority (SOA) レコードの設定を行います:

> sudo yast dns-server soa set zone=example.org serial=2006081623 ttl=2D3H20S

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast dns-server soa help と入力して実行します。

startup

DNS サーバサービスの管理を行います:

> sudo yast dns-server startup atboot

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast dns-server startup help と入力して実行します。

transport

ゾーンの転送ルールを設定します。全てのオプションの一覧を取得するには、 yast dns-server transport help と入力して実行します。

zones

DNS ゾーンを管理します:

> sudo yast dns-server zones add name=example.org zonetype=master

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast dns-server zones help と入力して実行します。

1.4.3.6 yast disk Edit source

全てのディスクやパーティションに対する情報を表示します。対応するコマンドは list だけで、下記のいずれかのオプションを後ろに指定します:

disks

システム内で設定済みの全てのディスクを一覧表示します:

> sudo yast disk list disks
Device   | Size       | FS Type | Mount Point | Label | Model
---------+------------+---------+-------------+-------+-------------
/dev/sda | 119.24 GiB |         |             |       | SSD 840
/dev/sdb |  60.84 GiB |         |             |       | WD1003FBYX-0
partitions

システム内の全てのパーティションを一覧表示します:

> sudo yast disk list partitions
Device         | Size       | FS Type | Mount Point | Label | Model
---------------+------------+---------+-------------+-------+------
/dev/sda1      |   1.00 GiB | Ext2    | /boot       |       |
/dev/sdb1      |   1.00 GiB | Swap    | swap        |       |
/dev/sdc1      | 698.64 GiB | XFS     | /mnt/extra  |       |
/dev/vg00/home | 580.50 GiB | Ext3    | /home       |       |
/dev/vg00/root | 100.00 GiB | Ext3    | /           |       |
[...]

1.4.3.7 yast ftp-server Edit source

FTP サーバの設定を行います。 yast ftp-server では、下記のコマンドに対応しています:

SSL, TLS

SSL や TLS を利用した機密保持接続を制御します。 SSL オプションは vsftpd でのみ使用することができます。

> sudo yast ftp-server SSL enable
> sudo yast ftp-server TLS disable
access

アクセス権を設定します:

> sudo yast ftp-server access authen_only

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast ftp-server access help と入力して実行します。

anon_access

匿名ユーザに対するアクセス権を設定します:

> sudo yast ftp-server anon_access can_upload

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast ftp-server anon_access help と入力して実行します。

anon_dir

匿名ユーザに対するディレクトリを指定します。ディレクトリはサーバ内に既に存在しているものでなければなりません:

> sudo yast ftp-server anon_dir set_anon_dir=/srv/ftp

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast ftp-server anon_dir help と入力して実行します。

chroot

change root (chroot) 環境を制御します:

> sudo yast ftp-server chroot enable
> sudo yast ftp-server chroot disable
idle-time

現在の接続を終了するまでの、 FTP サーバ側での無通信時の最大待機時間を設定します:

> sudo yast ftp-server idle-time set_idle_time=15
logging

ログファイルへのログメッセージの保存可否を設定します:

> sudo yast ftp-server logging enable
> sudo yast ftp-server logging disable
max_clients

最大同時接続クライアント数を設定します:

> sudo yast ftp-server max_clients set_max_clients=1500
max_clients_ip

IP アドレスごとの最大同時接続クライアント数を設定します:

> sudo yast ftp-server max_clients_ip set_max_clients=20
max_rate_anon

匿名ユーザに対して許可する最大伝送速度を KB/s 単位で設定します:

> sudo yast ftp-server max_rate_anon set_max_rate=10000
max_rate_authen

ローカルでの認証済みユーザに対して許可する最大伝送速度を KB/s 単位で設定します:

> sudo yast ftp-server max_rate_authen set_max_rate=10000
port_range

パッシブ接続への応答に使用するポート範囲を設定します:

> sudo yast ftp-server port_range set_min_port=20000 set_max_port=30000

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast ftp-server port_range help と入力して実行します。

show

FTP サーバの設定を表示します。

startup

FTP の起動方法を設定します:

> sudo yast ftp-server startup atboot

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast ftp-server startup help と入力して実行します。

umask

認証済みユーザ:匿名ユーザ の形式で、それぞれに適用する umask を設定します:

> sudo yast ftp-server umask set_umask=177:077
welcome_message

FTP サーバへの接続時に表示するテキストメッセージを設定します:

> sudo yast ftp-server welcome_message set_message="hello everybody"

1.4.3.8 yast http-server Edit source

HTTP サーバ (apache2) の設定を行います。 yast http-server では、下記のコマンドに対応しています:

configure

HTTP サーバのホスト側設定を行います:

> sudo yast http-server configure host=main servername=www.example.com \
 serveradmin=admin@example.com

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast http-server configure help と入力して実行します。

hosts

仮想ホストを設定します:

> sudo yast http-server hosts create servername=www.example.com \
 serveradmin=admin@example.com documentroot=/var/www

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast http-server hosts help と入力して実行します。

listen

HTTP サーバが待ち受けるべきポートとネットワークアドレスを設定します:

> sudo yast http-server listen add=81
> sudo yast http-server listen list
待ち受け設定:
==================
:80
:81
> sudo yast http-server delete=80

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast http-server listen help と入力して実行します。

mode

ウイザードモードの有効/無効を設定します:

> sudo yast http-server mode wizard=on
modules

Apache サーバモジュールの設定を行います:

> sudo yast http-server modules enable=php5,rewrite
> sudo yast http-server modules disable=ssl
> sudo http-server modules list
[...]
有効 rewrite
無効 ssl
有効 php5
[...]

1.4.3.9 yast kdump Edit source

kdump の設定を行います。 kdump について、詳しくは 18.7項 「基本的な Kexec の設定」 をお読みください。 yast kdump では、下記のコマンドに対応しています:

copykernel

カーネルをダンプディレクトリにコピーします。

customkernel

独自のカーネル名のうち、 カーネル文字列 部分を設定します。カーネルのファイル名は /boot/vmlinu[zx]-カーネル文字列[.gz] のようになります。

> sudo yast kdump customkernel kernel=kdump

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast kdump customkernel help と入力して実行します。

dumpformat

ダンプカーネルイメージの (圧縮) 形式を設定します。 none (なし), ELF , compressed (圧縮), lzo (LZO圧縮) のいずれかを指定します:

> sudo yast kdump dumpformat dump_format=ELF
dumplevel

ダンプレベルを 0 から 31 までの間で設定します:

> sudo yast kdump dumplevel dump_level=24
dumptarget

ダンプイメージの保存先を設定します:

> sudo kdump dumptarget target=ssh server=name_server port=22 \
 dir=/var/log/dump user=user_name

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast kdump dumptarget help と入力して実行します。

immediatereboot

Kdump カーネル内のコアを保存したあと、即時に再起動を行うかどうかを設定します:

> sudo yast kdump immediatereboot enable
> sudo yast kdump immediatereboot disable
keepolddumps

古いダンプイメージをどこまで保存するのかを設定します。 0 を指定すると、全てを保存します:

> sudo yast kdump keepolddumps no=5
kernelcommandline

Kdump カーネルに渡す必要のあるコマンドラインを設定します:

> sudo yast kdump kernelcommandline command="ro root=LABEL=/"
kernelcommandlineappend

既定のコマンドライン文字列に 追記 する必要のあるコマンドラインを設定します:

> sudo yast kdump kernelcommandlineappend command="ro root=LABEL=/"
notificationcc

通知メッセージのコピーの送信先電子メールアドレスを設定します:

> sudo yast kdump notificationcc email="user1@example.com user2@example.com"
notificationto

通知メッセージの送信先電子メールアドレスを設定します:

> sudo yast kdump notificationto email="user1@example.com user2@example.com"
show

kdump の設定を表示します:

> sudo yast kdump show
kdumpは無効です
ダンプレベル: 31
ダンプ形式: compressed
ダンプ先設定
ターゲット: file
ファイルディレクトリ: /var/crash
Kdump後の即時再起動: 有効
保存する古いダンプ数: 5
smtppass

通知メッセージを送信する際に使用する、 SMTP のパスワードを含むプレーンテキストファイルを設定します:

> sudo yast kdump smtppass pass=/path/to/file
smtpserver

通知メッセージを送信する際に使用する SMTP サーバを設定します:

> sudo yast kdump smtpserver server=smtp.server.com
smtpuser

通知メッセージを送信する際に使用する、 SMTP サーバのユーザ名を設定します:

> sudo yast kdump smtpuser user=smtp_user
startup

スタートアップオプションの有効/無効を設定します:

> sudo yast kdump startup enable alloc_mem=128,256
> sudo yast kdump startup disable

1.4.3.10 yast keyboard Edit source

仮想コンソール向けのシステムキーボードの設定を行います。ただし、 GNOME や KDE などのデスクトップ環境に対しては効果がありません。 yast keyboard では、下記のコマンドに対応しています:

list

利用可能な全てのキーボード配列を一覧表示します。

set

新しいキーボード配列を設定します:

> sudo yast keyboard set layout=czech
summary

現在のキーボード設定を表示します。

1.4.3.11 yast lan Edit source

ネットワークカードの設定を行います。 yast lan では、下記のコマンドに対応しています:

add

新しいネットワークカードの設定を行います:

> sudo yast lan add name=vlan50 ethdevice=eth0 bootproto=dhcp

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast lan add help と入力して実行します。

delete

既存のネットワークカードの削除を行います:

> sudo yast lan delete id=0
edit

既存のネットワークカードの設定を変更します:

> sudo yast lan edit id=0 bootproto=dhcp
list

ネットワークカードの設定概要を表示します:

> sudo yast lan list
id name,           bootproto
0 Ethernet Card 0, NONE
1 Network Bridge,  DHCP

1.4.3.12 yast language Edit source

システム言語の設定を行います。 yast language では、下記のコマンドに対応しています:

list

利用可能な全ての言語を一覧表示します。

set

第一言語と第二言語をそれぞれ設定します:

> sudo yast language set lang=cs_CZ languages=en_US,es_ES no_packages

1.4.3.13 yast mail Edit source

メールシステムの設定を表示します:

> sudo yast mail summary

1.4.3.14 yast nfs Edit source

NFS クライアントの設定を行います。 yast nfs では、下記のコマンドに対応しています:

add

新しい NFS マウントを追加します:

> sudo yast nfs add spec=remote_host:/path/to/nfs/share file=/local/mount/point

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast nfs add help と入力して実行します。

delete

既存の NFS マウントを削除します:

> sudo yast nfs delete spec=remote_host:/path/to/nfs/share file=/local/mount/point

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast nfs delete help と入力して実行します。

edit

既存の NFS マウントを変更します:

> sudo yast nfs edit spec=remote_host:/path/to/nfs/share \
 file=/local/mount/point type=nfs4

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast nfs edit help と入力して実行します。

list

既存の NFS マウントを一覧表示します:

> sudo yast nfs list
サーバ             リモートディレクトリ  マウントポイント オプション
----------------------------------------------------------------
nfs.example.com   /mnt                  /nfs/mnt       nfs
nfs.example.com   /home/tux/nfs_share   /nfs/tux       nfs

1.4.3.15 yast nfs-server Edit source

NFS サーバの設定を行います。 yast nfs-server では、下記のコマンドに対応しています:

add

公開すべきディレクトリを追加します:

> sudo yast nfs-server add mountpoint=/nfs/export hosts=*.allowed_hosts.com

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast nfs-server add help と入力して実行します。

delete

NFS で公開していたディレクトリを削除します:

 > sudo yast nfs-server delete mountpoint=/nfs/export
set

NFS サーバに対する追加のパラメータを設定します:

> sudo yast nfs-server set enablev4=yes security=yes

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast nfs-server set help と入力して実行します。

start

NFS サーバサービスを起動します:

> sudo yast nfs-server start
stop

NFS サーバサービスを停止します:

> sudo yast nfs-server stop
summary

NFS サーバの設定概要を表示します:

> sudo yast nfs-server summary
NFS サーバは有効です
NFS エクスポート
* /mnt
* /home

NFSv4 support is enabled.
idmap 用の NFSv4 ドメインは localdomain です。
NFS Security using GSS is enabled.

1.4.3.16 yast nis Edit source

NIS クライアントの設定を行います。 yast nis では、下記のコマンドに対応しています:

configure

NIS クライアントのグローバル設定を行います:

> sudo yast nis configure server=nis.example.com broadcast=yes

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast nis configure help と入力して実行します。

disable

NIS クライアントを無効化します:

> sudo yast nis disable
enable

お使いのマシンを NIS クライアントとして有効化します:

> sudo yast nis enable server=nis.example.com broadcast=yes automounter=yes

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast nis enable help と入力して実行します。

find

指定したドメインに対して利用可能な NIS サーバを表示します:

> sudo yast nis find domain=nisdomain.com
summary

NIS クライアントの設定概要を表示します。

1.4.3.17 yast nis-server Edit source

NIS サーバの設定を行います。 yast nis-server では、下記のコマンドに対応しています:

master

NIS マスターサーバの設定を行います:

> sudo yast nis-server master domain=nisdomain.com yppasswd=yes

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast nis-server master help と入力して実行します。

slave

NIS ワーカーサーバの設定を行います:

> sudo yast nis-server slave domain=nisdomain.com master_ip=10.100.51.65

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast nis-server slave help と入力して実行します。

stop

NIS サーバを停止します:

> sudo yast nis-server stop
summary

NIS サーバの設定概要を表示します:

> sudo yast nis-server summary

1.4.3.18 yast proxy Edit source

プロキシの設定を行います。 yast proxy では、下記のコマンドに対応しています:

authentication

プロキシに対する認証オプションを設定します:

> sudo yast proxy authentication username=tux password=secret

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast proxy authentication help と入力して実行します。

enable, disable

プロキシ設定を有効または無効にします。

set

現在のプロキシ設定を変更します:

> sudo yast proxy set https=proxy.example.com

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast proxy set help と入力して実行します。

summary

プロキシ設定を表示します。

1.4.3.19 yast rdp Edit source

リモートデスクトップの設定を行います。 yast rdp では、下記のコマンドに対応しています:

allow

サーバのデスクトップへのリモートアクセスを許可します:

> sudo yast rdp allow set=yes
list

リモートデスクトップの設定概要を表示します。

1.4.3.20 yast samba-client Edit source

Samba クライアントの設定を行います。 yast samba-client では、下記のコマンドに対応しています:

configure

Samba のグローバル設定を変更します:

> sudo yast samba-client configure workgroup=FAMILY
isdomainmember

マシンがドメインのメンバーであるかどうかを確認します:

> sudo yast samba-client isdomainmember domain=SMB_DOMAIN
joindomain

マシンをドメインのメンバーにします:

> sudo yast samba-client joindomain domain=SMB_DOMAIN user=username password=pwd
winbind

Winbind サービス (winbindd デーモン) を有効または無効にします:

> sudo yast samba-client winbind enable
> sudo yast samba-client winbind disable

1.4.3.21 yast samba-server Edit source

Samba サーバの設定を行います。 yast samba-server では、下記のコマンドに対応しています:

backend

ユーザ情報を保存するためのバックエンドを設定します:

> sudo yast samba-server backend smbpasswd

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast samba-server backend help と入力して実行します。

configure

Samba サーバのグローバル設定を行います:

> sudo yast samba-server configure workgroup=FAMILY description='Home server'

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast samba-server configure help と入力して実行します。

list

利用可能な共有の一覧を表示します:

> sudo yast samba-server list
状態       種類         名前
==============================
無効       ディスク      profiles
有効       ディスク      print$
有効       ディスク      homes
無効       ディスク      groups
有効       ディスク      movies
有効       プリンタ      printers
role

Samba サーバの役割を設定します:

> sudo yast samba-server role standalone

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast samba-server role help と入力して実行します。

service

Samba サービス ( smb および nmb ) を有効または無効にします:

> sudo yast samba-server service enable
> sudo yast samba-server service disable
share

単一の Samba 共有を操作します:

> sudo yast samba-server share name=movies browseable=yes guest_ok=yes

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast samba-server share help と入力して実行します。

1.4.3.22 yast security Edit source

ホストのセキュリティレベルの設定を行います。 yast security では、下記のコマンドに対応しています:

level

ホストのセキュリティレベルを設定します:

> sudo yast security level server

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast security level help と入力して実行します。

set

特定のオプションの値を設定します:

> sudo yast security set passwd=sha512 crack=yes

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast security set help と入力して実行します。

summary

現在のセキュリティ設定の概要を表示します:

sudoyast security summary

1.4.3.23 yast sound Edit source

サウンドカードの設定を行います。 yast sound では、下記のコマンドに対応しています:

add

新しいサウンドカードの設定を行います。何もパラメータを指定しないと、最初に検出したサウンドカードを追加します。

> sudo yast sound add card=0 volume=75

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast sound add help と入力して実行します。

channels

利用可能なサウンドカードの音量チャンネルを一覧表示します:

> sudo yast sound channels card=0
Master 75
PCM 100
modules

利用可能な全てのサウンドカーネルモジュールを一覧表示します:

> sudo yast sound modules
snd-atiixp ATI IXP AC97 controller (snd-atiixp)
snd-atiixp-modem ATI IXP MC97 controller (snd-atiixp-modem)
snd-virtuoso Asus Virtuoso driver (snd-virtuoso)
[...]
playtest

サウンドカードでテストサウンドを再生します:

> sudo yast sound playtest card=0
remove

設定済みのサウンドカードを削除します:

> sudo yast sound remove card=0
> sudo yast sound remove all
set

サウンドカードに対して新しい値を設定します:

> sudo yast sound set card=0 volume=80
show

サウンドカードに関する詳細情報を表示します:

> sudo yast sound show card=0
カード 'ThinkPad X240' のパラメータ (モジュール snd-hda-intel を使用):

align_buffer_size
 Force buffer and period sizes to be multiple of 128 bytes.
bdl_pos_adj
 BDL position adjustment offset.
beep_mode
 Select HDA Beep registration mode (0=off, 1=on) (default=1).
 既定値: 0
enable_msi
 Enable Message Signaled Interrupt (MSI)
[...]
summary

システム内にある全てのサウンドカードの設定概要を表示します:

> sudo yast sound summary
volume

サウンドカードの音量レベルを設定します:

sudoyast sound volume card=0 play

1.4.3.24 yast sysconfig Edit source

/etc/sysconfig 以下にあるファイルの変数を制御します。 yast sysconfig では、下記のコマンドに対応しています:

clear

変数に空の値を設定します:

> sudo yast sysconfig clear=POSTFIX_LISTEN
ヒント
ヒント: 複数のファイル内にある変数の場合

複数のファイル内に変数が存在する場合、 変数名 $ ファイル名 の文法を使用してください:

> sudo yast sysconfig clear=CONFIG_TYPE$/etc/sysconfig/mail
details

変数の対する詳細な情報を表示します:

> sudo yast sysconfig details variable=POSTFIX_LISTEN
Description:
値:
ファイル: /etc/sysconfig/postfix
入力可能な値: Any value
既定値:
設定スクリプト: postfix
説明:
 Comma separated list of IP's
 NOTE: If not set, LISTEN on all interfaces
list

修正済みの変数の概要を表示します。 all を指定すると、全ての変数とその値が表示されます:

> sudo yast sysconfig list all
AOU_AUTO_AGREE_WITH_LICENSES="false"
AOU_ENABLE_CRONJOB="true"
AOU_INCLUDE_RECOMMENDS="false"
[...]
set

変数に値を設定します:

> sudo yast sysconfig set DISPLAYMANAGER=gdm
ヒント
ヒント: 複数のファイル内にある変数の場合

複数のファイル内に変数が存在する場合、 変数名 $ ファイル名 の文法を使用してください:

> sudo yast sysconfig set CONFIG_TYPE$/etc/sysconfig/mail=advanced

1.4.3.25 yast tftp-server Edit source

TFTP サーバの設定を行います。 yast tftp-server では、下記のコマンドに対応しています:

directory

TFTP サーバのディレクトリを設定します:

> sudo yast tftp-server directory path=/srv/tftp
> sudo yast tftp-server directory list
ディレクトリパス: /srv/tftp
status

TFTP サーバサービスの状態を制御します:

> sudo yast tftp-server status disable
> sudo yast tftp-server status show
サービスの状態: false
> sudo yast tftp-server status enable

1.4.3.26 yast timezone Edit source

タイムゾーンの設定を行います。 yast timezone では、下記のコマンドに対応しています:

list

利用可能な全てのタイムゾーンを、地域別に一覧表示します:

> sudo yast timezone list
Region: アフリカ
Africa/Abidjan (アビジャン)
Africa/Accra (アクラ)
Africa/Addis_Ababa (アディスアベバ)
[...]
set

タイムゾーンの設定に対する新しい値を設定します:

> sudo yast timezone set timezone=Europe/Prague hwclock=local
summary

タイムゾーンの設定概要を表示します:

> sudo yast timezone summary
現在のタイムゾーン: Europe/Prague
ハードウエアの時刻設定: Local time
現在の日付と時刻: Mon 12. March 2018, 11:36:21 CET

1.4.3.27 yast users Edit source

ユーザアカウントの設定を行います。 yast users では、下記のコマンドに対応しています:

add

新しいユーザを追加します:

> sudo yast users add username=user1 password=secret home=/home/user1

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast users add help と入力して実行します。

delete

既存のユーザアカウントを削除します:

> sudo yast users delete username=user1 delete_home

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast users delete help と入力して実行します。

edit

既存のユーザアカウントを変更します:

> sudo yast users edit username=user1 password=new_secret

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast users edit help と入力して実行します。

list

指定したユーザ種類のユーザを一覧表示します:

> sudo yast users list system

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast users list help と入力して実行します。

show

ユーザに関する詳細を表示します:

> sudo yast users show username=wwwrun
フルネーム: WWW daemon apache
グループの一覧: www
既定のグループ: wwwrun
ホームディレクトリ: /var/lib/wwwrun
ログインシェル: /sbin/nologin
ログイン名: wwwrun
UID: 456

全てのオプションの一覧を取得するには、 yast users show help と入力して実行します。

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